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話を真に受けない余裕を
(株)人材研究所 代表取締役社長 曽和利光 ■人事のコアスキルは「組織や人の見立て」
人事のコアスキルとは何か。それは「組織や人の見立て」すなわち「今,この組織(この人)はどんな状況にあり,問題があるとすればそれは何かを見極めること」です。 ■分かっていない人の話から理解する困難さ
ところがその「見立て」は大変難しい。組織も人も,その本質である「文化」や「パーソナリティ」などは目に見えない曖昧なものであり,そういうものを捉えるには大変な技量が必要です。 ■人の話は「半分」程度に聞き,拙速に動かない
だから人事には,「人から聞いた話は,鵜呑みにせずに,周辺関係者等から多角的に情報収集し,裏を取って確認できるまでは保留情報としておく」という,ある意味「人の話は半分に聞く」姿勢が大事なのです。これまで人事に関わってきて,いろいろな組織課題に対面し,関係者から話を聞く機会を持ちましたが,初めの方から聞いて感じた印象と,その後,別の方々から聞いて続々と入ってくる情報とで,かなり印象が異なるケースが大半でした。拙速に,裏の取れていない情報をもとに動いてしまった場合,誤った処方を実施しかねないのです。
(月刊 人事マネジメント 2014年9月号 HR Short Message より)
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京都大学教育学部教育心理学科卒業。リクルートに入社し,人事部配属。人事部ゼネラルマネジャー,組織人事コンサルタント等に従事。その後,ライフネット生命保険,オープンハウスにて,人事部門責任者を経て,2011年に人事コンサルティング会社,人材研究所設立。現在同社代表取締役社長。人と組織の可能性を最大化するためのアプローチを研究・開発している。著書に『「できる人事」と「ダメ人事」の習慣』(明日香出版社)。 >> 株式会社人材研究所 http://jinzai-kenkyusho.co.jp/ |