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これからの人事をどう変えていくか
(株)レイヤーズ・コンサルティング 事業戦略事業部 マネージング・ディレクター 出崎弘史
企業の経営者や人事部門の方々と会話をしていると,日本企業でもグローバル全体を視野に入れたダイナミックな人事施策の構築・展開が加速していると実感する。具体的には,経営人材の継続的輩出やコアポストに対する最適人材の配置をグローバル全体の施策として本気で取り組んでいる。そのための人事関連制度の統合・改定,タレントマネジメントシステム導入等の諸施策も盛んになっている。 ■個々の社員の多様な価値観に応える時代
しかし,グローバル企業に倣った仕組みの構築・導入が加速する一方で,人事として考えるべき根本・本質が抜けている気もしていた。そうしたモヤモヤ感を抱えつつ,ある経営者の方と会話をさせていただいた際に,なるほどと納得する瞬間があった。その経営者が語っていたのは,欧米企業のように特定の優秀層に投資しても,結局のところ日本企業では,社員全体(個々の社員)をどれだけ活性化させるかが鍵になる。ゆえに,企業と社員の関係性を今一度考え直す必要があるという指摘であった。 ■人事が現場と経営に変化を促す覚悟を
では,人事は具体的にどのように変わるべきか。まずは,これまでのような統一的な仕組み・ルールに社員個々をはめ込んでいく管理を止める必要がある。これまでは,労使のパワーバランスもあり,会社が提示する条件に社員が合わせていた。しかし,今後は,社員自らが働きやすい条件を選択できるような仕組みが求められる。報酬形態,福利厚生(サービス範囲・質)等を,社員個々の考えに合わせて調整できるような仕組みの構築が必要だと考える。
(月刊 人事マネジメント 2018年4月号 HR Short Message より)
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大手外資系コンサルティングファームを経て、現職。組織・人事コンサルティング部門において、タレントマネジメント等の人材戦略策定、人事制度設計、人事部門にかかる組織改革ならびに人事給与を中心とした業務改革(BPR)やそれに伴うシェアードサービス化・BPO化におけるコンサルティングサービスを提供。その他人事・給与システム再構築の構想策定から導入支援にも従事し、戦略策定から新業務・新システム導入における変革実行まで、トータルなコンサルティングサービスを提供。 >> (株)レイヤーズ・コンサルティング http://www.layers.co.jp/ |