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リストラを成功させるカギは何か?

 マクロの経済指標は世界同時不況からの回復過程を示している。果たして今、個々の企業・組織に実感はあるだろうか。
 2008年秋以降、多くの企業は大なり小なり「リストラ」に取り組んできた。その動きはかつてのものより「急」かつ「強烈」で、各社の覚悟をうかがわせた。しかし、「人員・人件費の削減に象徴されるリストラは非常に難度の高いマネジメントだ」と、人事コンサルティング会社・潟gランストラクチャの代表取締役・林明文氏は警告している。中途半端なリストラでは効果が不十分で、ほどなく第二、第三のリストラ実施に追い込まれる可能性が高い。そうなると、当初は“やむを得ない”として協力的だった組合・従業員も、ついには経営陣を信用できなくなり、組織のパフォーマンスは著しく低下するというのだ。
 林氏は「リストラの弊害」を次のように整理している。

 苦渋の決断の末に思い切ったリストラを断行しても、優秀な人材から先に流出し、残った社員のモチベーションが低下し、さらに、必要な部門・機能まで削減してしまったような場合は、仮に景気が回復局面を迎えても業績の向上には結びつかない。
 では、リストラのダメージを極小化し、組織再生を軌道に乗せるためにはどのようなマネジメントが有効なのだろうか。「脱リストラ」のカギとして林氏が挙げるのは、次のようなキーワードだ。

 とりわけ、重視されているのが「ポートフォリオ管理による人員適正化」のアプローチだ。人員数の増減、配置、人件費単価の算出などは、「ある程度、科学的な手法を用いるべきだ」とし、さらに「平時からコントロールすること」の重要性も指摘している。

詳しくは ==> 月刊 人事マネジメント 2009年12月号

HRM Magazine.

  
青山学院大学経済学部卒業。トーマツコンサルティング鰍ノ入社し、人事コンサルティング部門シニアマネージャーとして、数多くの組織、人事、リストラクチャリングのコンサルティングに従事。その後、潟宴Cトマネジメント コンサルタンツ ジャパンの設立に参画、代表取締役社長を経て、2002年、潟gランストラクチャを設立、代表取締役シニアパートナーに就任。人事雇用に関する講演、執筆多数。主な著書に『人事リストラクチャリングの実務』(実業之日本社)、『雇用調整実行マニュアル』(すばる舎リンケージ)、『適正人員・人件費の算定実務』(中央経済社)など。

>> 株式会社トランストラクチャ
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