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「360度評価」まだやりますか?
リビングロース・コンサルティング梶@代表取締役 江田郁代 ■「普通のチーム」でいいのですか?
人事・教育担当の方から,「最近のチームリーダーはリーダーとしての自覚が足りない。360度評価で気づきを促したい」という相談をしばしば受ける。そんなとき,次のような図を描いてみせ,今,どのチームが多いのかをうかがうことにしている。 ■多様化と高速化のダブルパンチ
そもそも,最近のチームリーダーに自覚がないとは私は思わない。近年ますますチームマネジメントの難易度が高まってきており,「自覚があっても術がない」状態に陥っているだけなのだ。 ■「チームアセスメント」の視点が必要
「良いチーム」でなければ顧客が求める価値を継続的に提供し,生き残ることはできない。そして,「良いチーム」作りにはリーダーとメンバー全員がチームの状態を正しく知り,その要因を本音で話し合うチームアセスメントの視点が不可欠だ。経験から言えば,チームの状態に対するチームリーダーの寄与率はせいぜい40%程度である。メンバー各人の要因(価値観,働きがい等)とメンバー相互の要因(相性,影響の質等)が20%ずつ,残る20%はチーム外要因(評価,報酬,企業理念等)であろう。リーダー要因しか測定しない360度評価ではチームの状態を把握するには全く不十分なのだ。
(月刊 人事マネジメント 2012年8月号 HR Short Message より)
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人事・組織コンサルタント。 欧州系食品製造多国籍企業で法務、内部監査、購買業務を経験した後、1998年に米系コンサルティングのワトソンワイアット(現タワーズワトソン)社に入社。人事コンサルタントとして、数多くの企業の人材マネジメント改革プロジェクトに参画し、仕組み構築と運用支援の両面からクライアントの改革をサポートしてきた。2010年に人と組織の成長をトータルに支援するリビングロース・コンサルティング鰍設立し、代表取締役社長に就任。組織は人が生きて成長する場というのがコンサルティングの信念。 >> リビングロース・コンサルティング株式会社 http://www.livingrowth.co.jp/ |