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経営統合で考慮すべき人事リスクとは
クレイア・コンサルティング(株) ディレクター 針生俊成 ■経営統合・合併効果を損ねる人事リスク
M&Aやグループ組織再編が盛んな現在,経営統合や合併に際しての「人事の統合」は,どのように考えるべきだろうか。経営統合や合併の目的はシナジー効果創出や効率化追求である場合が多く,「人材」という重要な経営資源についても統合管理していくことが自然な考え方だ。しかし,“合併したら人事制度も統合しなければならない”という決まりはない。現実に合併後10年以上も2つの人事制度を併存させている例もある。このようなことが珍しくないのは,人事を統合するリスクが大きいと思われているからだ。 ■4つの人事リスク
人事統合に関するリスクは,以下の4つの観点で整理してみると分かりやすい。 ■リスクの把握が人事統合成功の礎に
人事の「統合するリスク」と「統合しないリスク」を網羅的に把握し,その影響を正しく評価できたら,次に「統合シナリオ」と「コミュニケーションプラン」の検討を行う。ここでは詳述しないが,シナリオの構築では,あるべき姿(ゴール)と人事統合に至るまでの過程(統合のシナリオ)を慎重に検討する必要がある。また,統合では立場や過去の経緯が様々な従業員を1 つに束ねていかなければならない。従業員間での利害衝突や,従業員感情に関するリスクを踏まえて,きめ細やかなコミュニケーションプランを検討・実施していくことが,人事統合の成功には必須となる。
(月刊 人事マネジメント 2014年7月号 HR Short Message より)
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筑波大学第二学群人間学類卒業。トーマツコンサルティング,アーサーアンダーセンを経てクレイア・コンサルティングの立ち上げに参画。幅広い業種における統合的人事制度改革,コンピテンシー設計,人材アセスメント,人材育成,意識改革,ES(従業員満足度)向上等,多数の人事コンサルティングプロジェクトに従事。合併や分社等の組織再編に伴う人事制度改革,高度専門職の人事制度設計やコンピテンシー設計,ブランドマネジメントと連動した人材マネジメントのコンサルティング等の実績も豊富。 >> クレイア・コンサルティング株式会社 http://www.creia.jp |