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「成長本位制」人事制度のすすめ
森人事企画事務所 代表 森 祐二 ■旧式成果主義の限界
私が初めて人事制度設計の仕事に関わってから20年以上たちますが,その間,人事制度のトレンドはほとんど変わっていません。それは一言でいうと「人件費の再配分に重きを置いた成果主義」,つまり,成長が鈍化して総人件費を増やせないという事情のなか,ハイパフォーマーの給与は増やし,そうでない人の給与は減らすことで成果の促進と人件費コントロールを行うという分かりやすい構造です。また,「ヒト」よりも「仕事」にフォーカスした制度運用を行うことが基本となっています。 ■「成長本位制」人事制度とは
そこで私がおすすめしたいのが,「成長本位制」人事制度の構築です。 ■制度設計のポイント
具体的に,この制度において最も特色が出るのが「評価制度」です。例えば,その人の成長度合を測る「成長インジケーター」を「知識・スキル」「業務プロセス(行動)」「業務成果」「チーム貢献」について個人別に設定し,それにどれくらい到達したかという観点で評価を行うイメージです。組織目標等からブレイクダウンしたものを評価基準にするのではなく,あくまで社員1人ひとりが1年間でどれくらい成長したかを評価します。もちろん絶対評価で,成長の度合が大きければ上司や周囲から承認され,今後のステップアップに向けて役割が拡大しさらなる成長へのチャンスが与えられるという好循環を仕組みとして作っていきます。
(月刊 人事マネジメント 2015年5月号 HR Short Message より)
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2005年に森人事企画事務所を設立。企業人事部での長年の経験、多岐にわたる業種のコンサルティング経験を活かし、法令遵守は前提としつつ新たな発想やアイデアに基づく実践的な企画提案を行うなど、付加価値の高いコンサルティングを展開している。また、「経営者の軍師」「人事担当者の軍師」を標榜し、多角的な視点からお客様の意思決定と成長をサポートする独自のスタイルは、お客様からの高い評価と信頼を得ている。 >> 森人事企画事務所 http://mori-hr.com/ |