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女性人材の育成は大学教育から
群馬県立女子大学 国際コミュニケーション学部 准教授 安齋 徹 ■「2030」に近道なし
「社会のあらゆる分野で,2020年までに,指導的地位に女性が占める割合が,少なくとも30%程度」になることを目指す「2030」の達成に向けて官民挙げた取り組みが始まっている。しかしながら,現状では女性管理職比率は依然として低く,出産・育児期に退職する女性も未だに多く,性別役割分業に根差した意識も残存する。 ■英語とリーダーシップを身につける
女性人材を育成していくには,企業での実践のみならず教育現場での取り組みも重要である。特に女性の場合,就業後に出産・育児などでキャリアが一時中断する可能性もあるため,入社以前の学生時代をいわば「インキュベーション期(その後のキャリア形成につながる基礎固めの時期)」と捉えたうえで,大学教育の質的向上に努めていく必要がある。 ■「2030」の先も見越した志と視野
主宰する「社会デザイン論ゼミナール」では,「日本一のゼミを目指そう!」という高いビジョンを掲げ,「社会を変える,ビジネスを創る,自分を磨く」ことを目標に,思考力・行動力・創造力を身につけながらこれからの社会やビジネスを如何にデザインするかを探求している。負荷(ストレッチ・アサインメント)をかけつつ,きめ細かな工夫(案件ごと輪番でのリーダー制,毎月の個人面接,行動指針の策定など)を凝らすことで確かな成果(東北復興支援のボランティアへの参加や地域の課題解決への取り組み,様々な学外コンテストでの入賞)を収めている。ゼミ生からは「頑張りぐせがついた」「失敗から学ぶことの価値に気づいた」「可能性は無限大」「未来が楽しみ」というコメントが寄せられている。
(月刊 人事マネジメント 2015年6月号 HR Short Message より)
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三菱UFJ信託銀行勤務を経て2012年より現職。1984年一橋大学法学部卒業。2009年立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科博士課程前期課程修了、修士(社会デザイン学)。2015年早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了、博士(学術)。営業・事務・企画・海外・秘書・人事・研修など多彩な業務(個人営業、ニューヨーク勤務、企業向け融資、信託商品の運用・企画、社長秘書、部門の人事統括責任者、社内研修講師など)経験を有する大学教員として、閉塞感漂う社会や企業に少しでも風穴を開けられるような元気と勇気のある人材の育成を祈念している。研究においては社会と企業と個人の関係性の探究に関心があり、また現場での実践を通じて大学教育の可能性を追求している。2014年度群馬県「ぐんま女性活躍推進プロジェクト実行委員会」アドバイザー。2015年度群馬県「ぐんま女性活躍大応援団実行委員会」アドバイザー。独立行政法人国立女性教育会館「若年男女のキャリア形成に関する意識及び支援に関する調査研究」検討委員も務める。 >> 群馬県立女子大学 http://www.gpwu.ac.jp/ >> 国際コミュニケーション学部 facebook https://www.facebook.com/fic.gpwu |