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ベテラン社員活躍の鍵
(株)ジェイフィール コンサルタント 片岡裕司 ■ベテラン社員問題とは何か?
「ベテラン社員活用」についてご相談を受ける機会が増えてきました。日本社会の成熟化,バブル入社組の高年齢化,また雇用延長などの社会的背景もあり,多くの企業で人口構成が逆ピラミッド型になりつつあります。一方,企業を取り巻く競争環境は日増しに激しくなっており,ベテラン社員は,「新しいことにチャレンジしない」「学習しない」「扱いにくい」など,まるで組織の足かせのようなレッテルを貼られています。また,この問題に対しては異口同音に「難しい課題だ」という声もよく聞こえてきます。 ■ベテラン社員問題の本質と活躍に向けた鍵
ベテラン社員問題の本質は,不活性な社員にどう対処するかではなく,時代に合わせた「キャリア観」を醸成していく風土の問題と,本人の「働く意義」に問いかけていくマネジメント力の問題なのです。 ■新たな組織能力の開発の機会にする
ベテラン社員の活躍促進という課題は,我々に新たな組織能力の開発を迫るとともに,絶好の組織成長の機会といえます。この問題に真剣に向き合っていくことで,今後ますます重要となる「人を活かしきる」力を組織として身につけることができます。内発的な動機をしっかり持たせられる仕組みとマネジメント力。また,年齢に関係なく,すべての社員が自分を磨き,高め続けることが当たり前となったキャリア力。そして,自分の将来に期待をもって働き続けるビジョン力です。ベテラン社員の問題を,「中高年たちの問題」や「一時的な人事課題」と捉えず,働く人々を惹きつけ,魅力と活力にあふれた企業へ進化させていく機会と捉えてみましょう。
(月刊 人事マネジメント 2015年7月号 HR Short Message より)
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アサヒビール(株)、同社関連会社でのコンサルティング部門で活躍後独立。ジェイフィールに設立から参画し、組織開発プロジェクトやミドルマネジャー向けの研修講師を中心に数多くのプロジェクトを担当。特に、人づくりを通じた組織風土改革およびその実現に向けた経営機構改革に関するコンサルティングを行っている。また、リフレクションラウンドテーブルのカリキュラム開発や診断ツールの開発なども担当する。多摩大学大学院博士課程前期修了、同大学・知識リーダーシップ総合研究客員主任研究員を兼務。 >> 株式会社ジェイフィール http://www.j-feel.jp/ |