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フリーランス新法のリスクと対応策
(株)テックビズ 代表取締役 中島一樹 ■フリーランス保護新法が目指す働き方とは
近年,フリーランスという働き方は大きな注目を集め,その人口も増加しています。もっとも,発注企業から契約内容の一方的な変更や報酬の支払い遅延など,安心して働くための環境整備は十分とはいえません。例えば,フリーランスの40.7%が仕事中に孤独を感じていることが明らかになっています(※)。特に経験年数や年齢が低いほど孤独感や不安を抱えやすく,メンタルヘルスへの課題が顕在化している状況です。そして,2024年11月1日にはフリーランス保護新法(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が施行され,日本の労働市場は新たな転換期を迎えました。本法は,書面等による取引条件明示の義務化,不当な報酬の引き下げや支払い遅延の禁止,ハラスメント防止処置の努力義務,さらに出産育児等への配慮など,多岐にわたる施策を通じて取引適正化および就業環境整備を目指しています。しかし,新たな法律が施行されるにもかかわらず,フリーランスとの契約管理や労働環境の整備に関する具体的な問題点は依然として残っており,74.5%の企業がフリーランス活用に課題を感じているようです。 ■発注企業が特に注意すべき3つのポイント
フリーランス保護新法の施行によって,発注企業はフリーランスとの契約の際,書面などによる取引条件の明示や,報酬支払期日の設定・期日内の支払いが義務となります。新法の内容に違反すると事業者名や違反内容などが公表されるリスクがあり,注意が必要です。
(月刊 人事マネジメント 2025年2月号 HR Short Message より)
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1989年、兵庫県生まれ。筑波大学卒。2011年、大日本印刷株式会社に新卒入社。大手金融機関やスポーツメーカーのBPO業務を担当する営業職を経験。2015年、株式会社NKC ASIAを設立し、ITフリーランスと案件とのマッチングサービス「テックビズフリーランス」を展開。2019年、事業成長に伴い、株式会社テックビズを分社化。創業以来、増収増益を重ね続け、ITフリーランス業界3位(2022年9月現在)にまで成長。フィナンシャルタイムズ誌の「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング」では、51位にランクインしている。 >> (株)テックビズ https://techbiz.com/ |